世の中お盆休みですが、私はなぜかこの三日間、観劇三連荘です
まずはこの前公開稽古を見学させてもらった「宝塚BOYS」から。
雪組の初日でしたが、お向かいのクリエに行ってきました。
この作品は初演、再演と見ていていますが、今回はキャスト総入れ替えなので、どんな感じかなあと思っていました。
全体的に年齢層が若くなって、
当時のほんもののBOYSの方々の年齢に近づきましたね。
一番最初の終戦の玉音放送、そういえばもうすぐ8月15日なんだなあ、と思い出させられました。
だから前回から8月に再演してるんでしょうかねえ。
上原金蔵:浦井健治
このメンバーの中では一番「ミュージカル」な俳優さん、という先入観から、男子部を作って欲しいと訴える役には似合ってるなあ、と思いました
浦井くんといえば直近で見たのが、トウコさんの「箱舟」ゲストでいろんなモノマネを披露してくれた姿だったのですが、
今回はそれ以上に表情が豊かだったような。
リーダーとしての奮闘が真面目であればあるほど面白いので、すごくよかったです
長谷川好弥:杉浦太陽
お父さんが旅芸人一座の女形だった、というのは似合っていたかも。
あと、人懐っこい、という長谷川には笑顔がすごくよくて合っていたと思います。
元ウルトラマンにしてはちょっと動きがもっさりというか…な感じだったんですけど、怪我されたそうなので仕方ないのかもしれません。
見得を切るところのお芝居も微妙
でも最後のほうの
「キレイな夢が見たいなあ!」
という言葉がものすごく切実に感じられて、それが結構感動でした。
山田浩二:黄川田将也
内野聖陽さんが出ていた月9「不機嫌なジーン」で認識した方ですが、自分が見るような舞台に出演されるとは思いませんでした
特攻隊の話をしていると、「真夏のオリオン」で黄川田くんは回天の乗組員だったなあ、とリンクしてしまいました。
スタイルいいのに、ふんどし姿も含めてなんだか昭和が似合う不思議な人だなあと
一見怖そう、というのがすごくハマっていました。
ちょっと声が辛そうな感じもしたので、最後までもつといいんですけど。
星野丈治:東山義久
東山アンジョがすごく好きだったんですけど、この前の「写楽」でお芝居もいいんだなあと再認識させられて、
今回やっぱりお芝居いいなあとまた思いました。
ダンサーとしての自分にプライドを持っているけれど、
実は他のメンバーのことも気にしている、というのがわかりやすかったような。
逆に、嫌味な奴の程度はちょっと下がっていたような気もしました。
竹内重雄:藤岡正明
突然歌い出す第一声がほんとにいい声で、久しぶりに藤岡くんの声を聞いてやっぱり素敵だなあと思いました。
自分よりかなーり背の高い人々を担ぎ上げているのも頑張ってるなあと(笑)
前回の葛山さんと吉野さんが身長が高かったせいか、歌とダンスの2トップみたいな感じがしていたんですけど、
今回お二人の役が背が低めで、その他の人々が大きいというサイズのせいか、
BOYSのバランスが変わって見えたような気がしました。
太田川剛:瀧川英次
前髪パッツンと眼鏡で、プログラムの写真とだいぶ違っていてビックリしました(笑)
ものすごくよく声が通る方ですね~。
お芝居もすごくよくて、後半の病気のところではやっぱりほろっとさせられました。
竹田幹夫:石井一彰
春に見た「写楽」での女形姿が妙に印象に残っていて、なんとなく見ていて笑いそうになってしまったんですけど
もっとイケメンに自信を持っていることがわかりやすいと面白いのになあ、とは思いましたが、年下感が出ていてよかったです。
黄川田さんの山田との馬の足は、ものすごく足の長い馬になってました
宝塚の生徒を長谷川と取り合った、ということですが、
杉浦くんはあんまり「いやらしい目で見ていた」ような感じはしなかったからなあ…(笑)
君原佳枝:初風諄
おばちゃんはほんとに変わりませんねえ。
包容力があって温かくてかわいらしくて。
エトワールもまた素敵な歌声でした
池田和也:山路和弘
山路さんもやっぱりいつ見ても上手だなあと思うのですが。
やっと決まった大劇場出演の役が馬の足であることを知らせたときの
「すまん」
が、本当に悔しそうで辛そうで。
見ている自分は既に池田さんが昔挫折していることを知っているので、余計、
その前の「許して…やろうよ」の間がおかしくて笑えるのと反対に、辛く感じました。
夢のレビューシーンでは、
ラテン風のところとか、一人ずつ名前を呼んで踊るところとか、
だいぶ振付が変わったような気がしました。
浦井くんがかなり上まで足を上げていて、
その次だった東山くんは、負けないようにかさらに上、ほぼ180度くらいに上げていてプライドを感じました
そういえば、男子部解散になってみんなが最後に稽古場で会っているときからの音楽が
「さよなら皆様」
ですけど、これってヅカファンだから曲のタイトルも歌詞もわかってて余計切ないんですけど、
きっと普通の方はわからないですよねえ。
今回は年齢が低いせいか、
みんなで夢を追いかけていた、
というのがより強く感じられたような気がしました。
今、どんなにお髭が似合いすぎてしまう方や、
「一人だけ男性が混じっている」と言われてしまったお方がいるとしても
「男役」のいるタカラヅカを見ることができているのは、
BOYSの夢の終わった上に築かれているんだなあと思うと、またすごく切なかったです。
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コメント
「宝塚BOYS」前回の公演から、ガラッとキャストがかわって、
どんな感じか気になっていました。
脚本がとても良くて感動したのを覚えています。
初風さん、山路さんが脇を固めてくださるのがいいですよねぇ~。
No:6264 2010/08/15 00:55 | むう #-URL[ 編集 ]
初演、再演と観ていますが、今回は見送ってしまいました。
でも、やはりこれだけキャストが入替わると、だいぶ雰囲気も違いそうですね。
山路さんと初風さんは、ずっとやっているだけに、味わい深くなっているのでしょうね。
No:6265 2010/08/15 01:29 | 翠 #saSW1Zw2URL[ 編集 ]
黄川田さんって「仮面ライダー1号」(平成に制作された映画)の本郷猛が
すごく素敵だったんですよ(笑)
この作品は、宝塚の知られざる歴史って感じですが、
でもある意味反戦的なテーマも含まれているのかなあとか
前回観てすごく感じました。
No:6266 2010/08/15 22:21 | der #-URL[ 編集 ]
>むうさま
キャストが変わるとだいぶ雰囲気が違いますね~。
お芝居とかそれぞれの個性は薄めになったかなあ、という気もしました。
大人のお二人は、ほんとに素晴らしいですね。
No:6267 2010/08/16 20:44 | うーさま #-URL[ 編集 ]
>翠さま
そうなんですか~、浦井くんが出ているのに意外でした(笑)
全体的に「夢」というのが濃く出ているような気がしました。
大人のお二人も、また今までとは違う味も出ているような気がします。
特に山路さんは、感情がよく表に出ているような…。
No:6268 2010/08/16 20:46 | うーさま #-URL[ 編集 ]
>derさま
そういえば黄川田さんも仮面ライダーでしたね。特撮出身者は動ける、のでしょうか。
そうですよねえ…みんな戦争で辛い思いをしてきてのこれから、ですものね。
原作を読んでみようと思いつつ、まだ読めてないのですが、その辺りも確認してみたいです。
No:6269 2010/08/16 20:53 | うーさま #-URL[ 編集 ]
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